キーネーシスとエネルゲイアと言うと意味不明ですが、アドラー的教えの一節を記載します。

キーネーシス的人生(動的)とエネルゲイア的人生(現実活動的)という人生観があります。

 

キーネーシスとは「一般的な運動」と言います。これには始点と終点があります。
その始点から終点までの運動は、できるだけ効率的かつ速やかに達成される事が望ましい。
特急列車に乗れるなら、わざわざ各停に乗る必要はないというわけです。
将来、弁護士になるという目的地があったとしたら、なるべく早く、なるべく効率的にそこに
到着したほうがいい。そして目的地にたどり着くまでの道のりは、目的地に到着していない
という意味において、不完全ととらえる。それがキーネーシス的な人生です。

一方、エネルゲイア的人生は、始点と終点という概念ではなく、道のりそのものが、結果とみなす
その時、その過程、今ここが結果とみなす生き方です。

 

人生を登山とするならば、キーネーシス的な人生は、目的は「登頂する事」であり、効率的に
そこに達する為には、ヘリコプターで山頂に向かい、5分ほど滞在し、目的が達成される。
しかし、悪天候で山頂にたどり着けなかった場合は、その登山という人生は失敗だという事になります。

エネルゲイア的人生は目的が登頂ではなく、登山そのものという事です。
結果として山頂にたどり着くかどうかは関係ないのです。
「いま、ここ」だけを真剣に生きることが目的なのです。

このように人生の目的を間違えては幸せになれませんね。

 

 

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